「英語の学習と言えば、単語の学習!」と考える方も多いのではないでしょうか。
電車に乗っていても単語帳を開いている学生をよく見かけます。
趣味や生活で英単語を覚えたいのであれば、話は別ですが、
大学受験のために英語を勉強しているというのであれば
単語帳を使った単語暗記・英語学習は危険です。
盲目的な単語帳学習では、
旧帝・早慶などの難関大合格はできません。
今回は単語帳学習が危険な理由と
おすすめの単語・イディオム学習法を紹介します。
単語帳学習にひそむ危険
大学受験で「英語」を学習するにあたって
単語帳中心の学習をする学生は多いですが、
ただやみくもに単語帳を使った学習を進めるのは下記の理由で危険です。
- 英語の勉強ができている感
- 英文理解に必要な思考がストップする
英語の勉強ができている感
単語帳学習はラクです。
単語帳には大学受験で頻出する英単語が
1000語、2000語とピックアップされています。
たいていの単語帳は下記要素でページが構成されています。
- 英単語
- 発音
- 品詞
- 日本語訳
- イディオム
- 例文
単語帳に付属の赤シートや緑シート、
市販の暗記用マーカーなどを使って
日本語訳を隠し、暗記をする学生が多いです。
ラクに英単語を覚えることができ、
かつサクサクと進むので「勉強できてる感」に安心してしまいますが
この「勉強できてる感」が危険です。
英文理解に必要な思考がストップする
単語帳学習で「勉強できてる感」を得られるため
「英語の学習=単語の勉強」と思考が狭まっていきます。
「単語を知らないから文章を読めない」・
「単語さえ知っていれば文章を読める」は
本当に初歩のステップでの話です。
たしかに英単語のストックがほとんどなく、
「Know」や「Tell」を知らないのであれば、
初期学習として単語の訳語暗記は効果的です。
ただ、中学校のテキストレベルの英語文章の意味を
なんとなく理解できるのであれば、
単語帳をつかった英単語学習の割合は減らすべきです。
理由は2つあります。
単語帳を使った英単語学習に時間を使うべきではない理由
- 英語文章を読むのに必要なファクターは「単語」だけではないから
- そもそも「単語帳を中心とした単語の学習」が誤っているから
1.英語文章を読むのに必要なファクターは「単語」だけではないから
たしかに英語の文章は単語が集まって構成されているものですが、
「単語」だけを知っていれば分の意味がわかるのでしょうか?
答えはNOです。
ご存知の通り、文章には「文法」・「構文」・「イディオム」といった要素が含まれます。
単語の訳を当てはめれば、自然と意味が通るわけではありません。
2.そもそも「単語帳を中心とした単語の学習」が誤っているから
単語の意味は、前述の通り、文章のさまざまな要素が関わりあって決まります。
例えば、「about」という単語を「約~」とか「~について」と訳すこともあれば、
「<be> about to <do>」で「<do>しようとしている」と訳すこともあります。
ただ、世の中には
「1英単語につき、1日本語訳」を載せた単語帳も散見されます。
「aboutってどういう意味」と聞かれたら
それは「ときとば」でしょう。
もちろん、様々なケースを想定して
単語データをまとめている単語帳も存在しますが、
この学習法の場合、そんな単語帳に出会えなかった時点で「終了」です。
おすすめの単語・イディオム学習法
高校受験・大学受験に限った話をするのであれば、
おすすめの単語・イディオム学習法は
「自分の志望校が出題する英語長文の丸暗記」です。
単語ではなく、長文です。
丸暗記といっても、
字を読んでごとく丸暗記ではありません。
志望校の英語長文を材料に、
「単語」・「イディオム」・「文法」・「構文」を総合的に学習するということです。
その文章における単語の使われ方に着目し、
「イディオムや構文が隠れていないか?」、
「このテーマにおける単語の意味とは?」などを学習します。
そうした精読を1つの文章に対し、
何周も何周も繰り返していきます。
そうすることで単語の意味も覚え、
次第に初めのうちは気が付けていなかった文章構造も見えてきます。
単語丸暗記ならぬ、文章丸暗記で
「単語」・「イディオム」・「文法」・「構文」 を
バランスよく学習することができます。
また、志望校の英語長文を勉強の材料にすることで
モチベーションがあがる人もいるでしょうし、
志望校にあったレベルの英単語学習ができます。
もちろん人によって効果的な学習法は異なりますが、
一度自身の学習法を見直してみてはいかがでしょうか。
生きた英語の学習はリスニング・スピーキング力向上にも効果的です。
過去問に取り組みたいものの、
赤本・青本の解説量では理解が追い付かないという方には
下記参考書をおすすめします。
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早稲田大学のさまざまな学部の英語科目の問題がピックアップされ、
問題の解説も丁寧なので、受験勉強の初期に取り組むべき参考書です。
(補足)My単語帳のすすめ
最初の単語帳はなんでもよい
よし単語帳がよいとして、どの単語帳を選びますか?
難易度の高そうな単語帳ですか?テーマ別にまとめられた単語帳ですか?とにかく収録語数の多い単語帳ですか?
「正直、なんでもいいです」
棚から目をつぶって手に取った単語帳を買うとか
そういうレベルで何でもいいです。
なぜなら膨大な量の英語を読んでいれば
自然とその単語に出会うからです。
だったら、なんでもいいのでピックアップした単語帳を開き、
わからない単語を拾って、My単語帳を作っていきましょう。
買ってきた単語帳を開き、
知らない・自信のない単語にチェックを入れていきます。
そして、チェックを入れた単語を自分で用意したノートにすべて書き出します。
My単語帳をリッチにしていく
分からない単語をバーっとノートに書き出したら終わりではありません。
あとはひたすら問題演習あるのみです。
そこで出会った単語はすべて暗記していきましょう。
過去問の長文問題を解き、答え合わせをしながら分からないかったものをMy単語帳に書き込み、インプット材料を作っていきます。
- 知らない単語があった
- ==>単語をMy単語帳に追加
- 意味の取りづらい文があった
- ==>文をまるごとMy単語帳に追加
- 知らない語法があった
- ==>解説をMy単語帳に追加
分からなかったものは単語でも、文でも、語法でも
ごちゃまぜにノートに記入していきます。
英語のデータレイクみたいなもんですね。
で、それを演習の復習がてら
移動中とかに暗記モノとして取り組むのです。
下記は実際にじゃりてんが付けていたMy単語帳です。
「あ、覚えたいな」というものは手当たり次第追記して、
My単語帳をリッチにしていきましょう。
最初のうちから、綺麗さとか形式に問わられる必要はありません。
最初の一冊にオススメする単語帳
それでも最初に選ぶべき単語帳がわからないという方向けに1つ単語帳を紹介しておきます。
なんでもよいとはいったものの、
テーマ別の英単語・難関大特化英単語のような
普通の単語帳とは少し毛色の異なる単語帳を選んでしまうと、
基礎単語を仕入れることができないため。
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『英単語ターゲット1900』(旺文社)
ベーシックな単語帳だと思います。